病気ではなく特性です
正しくは「自閉スペクトラム症」と呼ばれる障害で、生まれながらに持っているものです。(以降は単に「自閉症」と略記します。)
個人によって現れる特性が様々であるため「スペクトラム(境界が曖昧で連続しているという意味)」と付けられており、それぞれに合ったサポートが必要となります。
先天的な持ちものであるため、成長の過程で罹ったり治ったりする類のものではありません。

当然誰が悪いわけでも、親の育て方が悪いわけでもありませんから、親御さんは自分を責めたりしないで下さいね。
自閉症児の幼児期によくある特徴
- 周囲への関心が薄い、目線が合わない
- 発語が極端に遅い
- 発語がある場合でも、オウム返しや独り言が多い
- 要求を言葉で行わず、手を引いて連れて行って示す(クレーン現象)
※正確な診断には専門のカウンセリングや検査が必要です。

等、他にも様々ありますが……

1歳半検診で指摘された当時の息子の場合は「目線が合わず」「発語がなく」「喃語で独り言が多く」「クレーン現象も少ししか無い」といった状況でした。
知的障害を伴うこともあります
息子も知的障害を持っていますが、自閉症の方は知的障害をを伴う場合が多いようです。
自閉症の方の約1/3は知的障害を伴うという情報もあります。

息子は言葉の発達等に後れはあるものの、言語以外の表現は豊かになって心の成長は感じるので、嘆いてもいられないですけれどね。
総じて育児はタフになりがち
お子様が自閉症であったなら、言葉が通じて理屈が通り始める定型発達のお子さんと違い、育児がタフになる事は避けられないでしょう。
例えば我が家であれば
- 言葉で主張できないので、嫌だったらひっくり返って大音声で泣く。
- 偏食が凄い。気分が乗らないと白米+海苔しか食べないのがザラ。
- 仮に気分が乗っていても、大した種類は食べてくれない。
- 今まで機嫌よく食べていたのに、好物でも唐突に口から掻き出して大泣きする。
- 寝つきが悪い。寝かせ始めてから眠るまで1~2時間掛かる。
- 真夜中に目を覚まして爆泣き。収まるまで2時間がかり。
等々、挙げ始めたらキリがありません。
定型発達のお子さん以上に、お母さん一人だけでは心身が削れます。
お父さん、手を借りられるならおじいちゃん、おばあちゃんの力も借りて、更に公共の手も借りて育てていきましょう。

自閉症に限った話ではありませんが、育児はチーム戦です。皆で戦っていきましょう。
自閉症の疑いアリと言われたら
即座に行動を開始しましょう。市の勧めに沿って親子教室に参加する、紹介状を貰って病院を受診する。
お子さんの年齢によって、お住いの自治体ごとにガイドラインがあるはずです。家族に共有し、できる事に着手しましょう。

障害があると信じたくない、まだ違うかも知れない。そのお気持ちは痛いほどわかります。私自身も「発達の個人差の範疇だろう」と思っていました。
対策を始めてから心配ないとわかったら、それで良いんです。
地域によっては自閉症ケアの人員は充実しているとは言えず、我が家の場合は受診した2つの病院がそれぞれ半年待ちと1年待ちでした。
2歳半検診で紹介状を貰い、帰りの駐車場で病院を予約したにも関わらずこの待ち期間。
それほど多くの人がケアを必要としているという事でもありますね。
もう一つ大切な事は、情報収集しすぎて流されないことです。
情報収集は大切です。でも、
障害なんて持っていないで欲しい、あったとしても少しでも軽くあって欲しい。
その気持ちに囚われ過ぎて、気が付いたらそういう情報ばかり見漁っている……なんて事の無いように気を付けて下さい。
その願いは当然で、自然な事です。
ただ、その思いに囚われると「あの記事ではもう喋っている頃なのにうちの子はまだ。」「きっと重度障害なんだ。将来どうなっちゃうの……?」
そんな悩みに支配されて、大事なお子さんの姿を見失います。
「自閉症の心配がある」と言われる前と後で、あなたの目の前にいるお子さんは、何も変わっていません。
あなたの天使は、ずっと天使のままそこに居るのです。
大丈夫。表現が少なくても、あなたの愛はちゃんと伝わっています。
万一障害が重かったとしても、公共のサポートがちゃんとあります。
お子さんの心と向き合いながら、幸せの形を探っていくのは定型発達のお子さんと変わらないのです。

偉そうに言いましたが、私も向き合っている最中です。一緒に幸せを目指して頑張りましょう!
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